紀行文「東本願寺研修・京都旅行の二日間」

飯田女子高等学校 通信制課程

2019年09月05日 19:35

諸殿拝観
 長野からはるばる4時間ほどかけ、本校の原点である東本願寺での研修が始まります。
 開講式を終え、諸殿拝観をしました。 




 阿弥陀堂はきらびやかで、迫力のある建物でした。 御影堂に親鸞聖人の木像があり、とても和やかな雰囲気でした。 この建物は世界最大の木造建築であり、重要文化財にも指定されています。 畳の数はなんと927枚。 枚数だけでも大きさを実感できます。 その他境内五つの建築物が重要文化財に指定され、多くの人に愛されている建物だとひしひしと感じることができたのではないでしょうか。 また、御影堂門に登ることもできました。 ここは一般開放されていない貴重な場所で、中には釈迦如来が私たちのことを温かく見守っていらっしゃいました。 生徒達にとって大変貴重な経験でした。


声明練習・夕事勤行

 諸殿拝観を終え、本格的な研修へ。 夕事勤行に向け、正信偈の練習をしました。 






 ついつい仏教と聞くとお経のように感じてしまいがちですが、そうではなく正信偈は”歌”です。 リズムをとるのに苦労していたようですが徐々に慣れ、いざ本番。夕事勤行を皆でお勤めしました。 練習の成果はいかに・・・導師の旋律と共に、生徒の美しい声が響き渡り、心地よい空間が広がりました。 生徒と共にお勤めができ、終わってみると先生方の顔には自然と笑顔が溢れていました。 生徒達はどのように感じていたのでしょうか。

食事


 東本願寺では夕食と翌日の朝食を頂きました。






 しかし、普段とは少し違う食事の始まりと終わり。

みひかりのもと
われ今幸いに
この清き食を受く
いただきます

われ今
この清き食を終わりて
心ゆたかに
ちから身に満つ
ごちそうさまでした

 東本願寺の方から、「ほとんど残すこと無く食べてくれました。ありがたいです。」というなんとも嬉しいお言葉いただきました。 これからも命への感謝の気持ちを忘れずにしましょう。
この言葉は本校でも見ることができます。探してみよう。


聖空間と世俗空間

 夕食の後は、真城先生による講義をお聞きしました。






 先生のお話の中に、「聖空間」と「世俗空間」という言葉が出てきました。 生徒も一生懸命メモをしている様子がありました。
 真城先生によると
 人間はどうしても「私が」や「私は」など、常に自分自身を主役にしがちである。 しかし、見方を少し変えて、「仏様が私たちのために」、「仏様が私たちのことを」のように、人間はひとりでいきているのではなく、誰かの支えがあって生きていられる。 そして、差別のない世界がうまれ、あらゆる命、存在はそのものとして無条件に尊いものである。
というお話でした。また
 人間は見えている部分(外見)ばかりを気にしてしまいがちだが、本当は見えていない命の営みが大切である。
ということもおっしゃっていました。 みなさんはこのお言葉から、何を感じ、何を学んだでしょうか。 他にもたくさんのお話をしてくださり、たいへん有意義な時間を過ごすことができました。
その後、この講義を受け、各組の代表者が感話を話してくれました。 どの感話もしっかりと伝わる良い時間でした。


閉講式・京都水族館

 朝のお勤めを終わらせ,研修の終わりを告げる閉講式。 




 東本願寺の方々にまた“帰ってきます”という約束を残し、研修を終えました。 持って帰るものがたくさんありました。
次は京都水族館です。












 
 命の勉強をしてきた後にみる命たちは、いつもとは違った表情にみえました。 おのおのが好きなようにまわり、イルカショーもみることができました。 オオサンショウウオはいろいろな意味で迫力がありました。




 通信制課程初めての一泊二日の研修旅行。 たくさんの学びと、思い出を持ち帰ることができました。 一番は、参加した全員が無事であったことではないでしょうか。



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