「けふといふ日」~一週間を終えて~

飯田女子高等学校 通信制課程

2019年04月21日 07:00

 通信制課程の前期第一週が終わりました。 4月13日(土)の入学式からあっという間の一週間でした。 週末の放課後、だれもいない教室の板書が消された黒板を見て思いました。 
「今日が終わるんだ」と。




 すると、にわかに、詩が浮かんできました。
 室生犀星(むろうさいせい)という詩人の「けふといふ日(きょうというひ)」という詩です。


   けふといふ日                  
                          室生 犀星    
  
 時計でも 
 十二時を打つときに
 おしまひの鐘をよくきくと、
 とても 大きく打つ、

 けふのおわかれにね、
 けふがもう帰って来ないために、
 けふが地球の上にもうなくなり、
 ほかの無くなった日にまぎれ込んで
 なんでもない日になっていくからだ、
 茫々(ぼうぼう)何千年の歳月に連れ込まれるのだ、
 けふといふ日、
 
 そんな日があったかしらと、
 どんなにけふが華(はな)やかな日であっても、
 人びとはさう言つて忘れていく、
 けふの去るのを停めることができない
 けふ一日だけでもよく生きなければならない。 
        
             *『女(おみな)ごのための最後の詩集』より

 みなさん。
 今日から新しい週ですね。 
 通信制の次の授業日は、あさっての火曜日23日です。 
 今週も、新鮮な気持ちで過ごしたいものですね。
  
 

 
 

 
 

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